他の人が当たり前のように持っているもの

私はそれを、ここのところようやく理解できるようになった。

難儀なものだ。

けれど、私にも、

「私は持っているけれど、ある人は持っていないもの」があるわけで、

そういった意味で考えると、おそらく、

これは至極“普通”のことなのだろう。


世の中には、たった一つ平等なものがあって、それは、

「全てのモノが等しく不平等であるということ」

生まれもった親、国、DNA、境遇、才能、身体機能、性別・・・

皆違う。

地球上に存在する全ての存在物が、それぞれ異なった「それ」として、存在している。

「自分と全く同じそれらを持った存在」が、

自分以外には存在しないという、事実。

そうなのだ。

だから、他の存在と自分を比較することなんて、およそ意味のないことなのだ。

自分が、他の存在とは異なった唯一の存在として、「今ここにある」こと。

それだけでいい。

引け目を感じることはない。

他と比較して自分を嫌いになることもない。

唯一の自分自身として、堂々と、生きていけばいい。

生を、全うすればいい。

それだけのことだ。